家庭科の魅力は「学んだこと全部が生きていく上で役に立つ」という点。
大人の1日を「睡眠」「仕事」「暮らし」に分けた時、この「暮らし」を充実させるのが家庭科だ。
そこをおざなりにしたら、人生の3分の1を無駄に過ごすことになるから、もったいないよ――。
高校で家庭科を教えているK先生(48)は、そんなことを伝えたくて教壇に立っている。
自身が進学校で受験勉強に明け暮れていた頃、学ぶことに苦痛を感じていた。
でも、大学で家庭科を専攻したことで変わった。
「私は勉強が嫌いなんじゃなくて、受験勉強が嫌いだったんだ」
学ぶ目的がはっきりしたことで、枕元にテキストを置いて寝るほど楽しくなった。
そんなK先生にとって、忘れられない授業がある。
四半世紀近い教員生活の中で、たった1度しか実施していない授業。
自身も妊娠中で初出産を控えた中で「今、この子たちとやるしかない」と踏み切った。
3週間6コマを使った授業の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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