学術会議会長、後任への期待語る 任命拒否なければ「もっとできた」

 16日の日本学術会議の総会の最後に、梶田隆章会長(ノーベル物理学賞受賞者)が、この3年間を振り返り、「任命問題や学術会議のあり方問題に力を注がざるを得ず、本来であれば、学術会議としてやるべきことをもっとできたのではないかとじくじたる思いだ」と語った。10月に新たな会員が任命され次第、梶田氏らに代わる新たな執行部が誕生する。梶田氏の発言内容は次の通り。

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 次期会員の候補者選考を無事に終え、今期中に進める事項の方向性や、次期学術会議に引き継ぐべきこと、これから予想される学術会議のあり方問題の新たな段階での我々の考え方などが見えてきたと思っています。本日の総会が第25期の会長として会員の皆様と直接話ができる最後の機会になる可能性が高いと思いますので、この機会をお借りしまして、私の思いを話させていただければと思います。

 まず今期は、その初日から、学術会議が推薦した6人の会員候補が任命されないという異常事態の中、始まりました。以来、この問題の解決を私に課せられた最大の課題と認識して、学術会議を運営してきました。

「いまだに問題は解決していない」

 学術会議側に瑕疵(かし)はありませんので、(翌日の)2020年10月2日の要望書に書いたように、任命されなかった理由を教えていただきたい、任命されていない6人を任命してほしいとの思いで対応してきておりますが、残念ながらいまだにこの問題は解決しておりません。

 特に昨年の12月以来、学術…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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