安倍元首相銃撃現場の警察官、背後から近づく容疑者の動きに気づかず

 安倍晋三元首相が奈良市で演説中に銃撃され殺害された事件で、当時安倍氏の近くで警護にあたっていた警察官らは山上徹也容疑者(41)が歩道から移動して安倍氏の後方に近づく動きに気づいていなかったことが、警察関係者らへの取材でわかった。

 安倍氏は7月8日、近鉄大和西大寺駅北側のガードレールに囲われた場所で演説。ガードレールの内側には、安倍氏の警護を任務とする警察官4人が配置されていた。安倍氏の左斜め後方に警視庁のSPと県警の警護員の計2人、右側に県警の警護員2人という態勢だった。

 このうち、後方を警戒する役割を担っていたのは右側にいたうちの1人。ただこの警護員は、安倍氏の後方のエリアの向かって左(東)の方向に多数の聴衆が集まったため、主にそのあたりに目を向けていたという。このため、山上容疑者が歩道から安倍氏の後方まで移動するのに気づかず、ほかの警護員3人は主に前方を警戒していたため、容疑者の動きは目に入っていなかったという。

 安倍氏の演説が始まったころに山上容疑者が立っていた歩道の角付近や、安倍氏の後方にあるバスターミナル付近にも少数の警察官がいたが、やはり山上容疑者の動きに気づかなかったという。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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