安倍晋三首相が2020年8月17日午前、東京・信濃町の慶応大病院に入った。日帰りの検診だとみられるが、安倍氏は新型コロナウイルスへの対応が長期化する中、野党が要求する閉会中審査への出席を拒否。長時間の記者会見には姿を見せない状態が続いており、健康状態を不安視する声もあがっていた。 例年、安倍氏は年に2回ほど慶応病院で人間ドックを受けており、20年は6月14日に受けたばかり。仮に追加の検診だとすれば、6月の検診で何らかの異変が発見された可能性もあり、臆測がくすぶりそうだ。 ■7月6日「吐血」説、官房長官は否定 安倍氏は例年、お盆の時期に地元の山口県下関市や、山梨県鳴沢村の別荘で静養しているが、20年は新型コロナの問題を受けて遠出を見送っている。夏休みのタイミングが注目される中での慶応病院行きだ。 安倍氏は野党が求める国会審議への出席に応じていないことに加えて、1時間程度時間を取る形式の記者会見は、通常国会閉会直後の6月18日以来、約2か月にわたって行われていない。このことから、健康上の不安を背景に、長時間にわたって拘束される公務を避けているとの見方も広がっていた。 8月4日発売の写真週刊誌「FLASH」8月18日・25日合併号が、安倍氏が「7月6日に首相執務室で吐血した」などとする説を報じ、菅義偉官房長官のこの日の記者会見で、 「私は連日お会いしている。淡々と職務に専念している。全く問題ないと思う」 などと否定していた。
側近・甘利氏発言は「観測気球」だった?
さらに、安倍氏の側近として知られる自民党の甘利明税調会長は8月16日朝放送の報道番組「日曜報道 THE PRIME」で、 「総理にはちょっと休んでもらいたい。あの人は責任感が強いから。私が秘書官に『休ませてくれ』と、いくら言っても聞かないんですよ。自分が休むことが罪だっていう意識まで持っちゃっていますから、強制的にですね、数日でいいです。休ませなきゃならない」 などと過労の可能性を指摘していた。安倍氏はその前日の8月15日行われた全国戦没者追悼式で式辞を述べたが、例年に比べて声の張りもなく、疲れを隠せない様子だった。 安倍氏は、19年は3月30日と10月26日の2回、人間ドックで慶応病院を訪れていた。20年の人間ドックは6月14日に済ませたばかりだった。甘利氏の発言は慶応病院行きを念頭に置いた観測気球だった可能性もある。 (J-CASTニュース編集部 工藤博司)
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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