政府は4日、宇宙開発戦略本部(本部長・安倍晋三首相)の会合を首相官邸で開き、年末に改定する宇宙基本計画の工程表に盛り込む重点事項を決定した。米国が主導する有人の月探査計画「ゲートウェイ」構想に参加するため、具体的方針を年内に決めることを明記した。
ゲートウェイ構想は、国際協力の下で米航空宇宙局(NASA)が主導する月周辺の有人拠点計画。首相は会合で「米国が進める月周辺の拠点計画に参画できるよう、具体的な方針の早期決定に向け調整を進めてほしい」と指示した。
米国は3月、2024年までに米国人の宇宙飛行士を再び宇宙に送ることを発表した。これを踏まえ首相は先月、来日したトランプ大統領との会談で月面着陸に向けた協力で合意した。今後、国内ベンチャー企業支援など参画に向けた具体的な課題を整理する。インドとの月面探査分野での連携強化も検討する。
一方、宇宙空間に漂うスペースデブリ(宇宙ごみ)について「世界最先端の技術を有する日本が世界をリードし、問題に対処することが求められる」とし、国際ルールの策定を各国に呼びかけるとした。日本は6月に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)でもデブリ対策を打ち出す方針だ。
また、昨年末に閣議決定した新たな「防衛計画の大綱」を踏まえ、宇宙領域を専門とする職種の新設など宇宙空間での防衛力強化も明記した。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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