安倍晋三首相が体調管理のためとして検査に入ったことを受け、政界でも、今後の政局をめぐって様々な見方が出ているようだ。 それは、安倍首相の体調不良説が消えないためだが、どれだけ現実味があるのだろうか。 ■麻生太郎暫定首相説も、メディア関係者から紹介され 安倍首相は、お盆の時期には、山口県の地元に帰ったり、山梨県鳴沢村の別荘に行ったりして夏休みを取るのが慣例だが、2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大への対応で取れなかったと報じられている。 「かなり疲れている」と周囲から安倍首相の体調を心配する声も出て、側近の甘利明自民党税調会長は、8月16日のフジテレビ番組で「ちょっと休んでもらいたい」などと希望を述べた。 すると、安倍首相は、17、18日に夏休みを取り、17日朝に東京・信濃町の慶大病院に検査に入り、約7時間半の滞在で病院を出た。6月13日に人間ドックに入ったばかりだが、追加の検査だという。 とはいえ、ネット上では、安倍首相がコロナ対応で疲れているとの見方には疑問の声も多い。6月18日に国会が閉会してから、1時間ぐらいかけるような記者会見がなく、閉会中審査に顔を出さず臨時国会も開いていないからだ。 コロナ対応が十分できていないとして、その背景には体調不良もあるのではとする疑念がくすぶっている。 安倍首相は、12日に甘利氏と会談したほか、15日には麻生太郎副総理とも会談している。こうした状況などから、あるメディア関係者は、安倍首相が辞任して、麻生太郎副総理が暫定の首相を務めるのではないかとの憶測が永田町で流れているとツイッターで報告していた。
9月に内閣総辞職して自民党総裁選という流れも?
政治評論家の有馬晴海さんも8月17日、こうした政界のうわさについて、J-CASTニュースの取材に次のように話した。 「確かに、亡くなった大叔父の佐藤栄作元首相の連続在任日数の記録を超す8月24日に安倍さんが辞めるといううわさが出ていますね。作り話の可能性がありますが、臨時代理の序列で2番目になる麻生さんが首相代理になり、その下で衆院を解散するという説さえもあります。首相番記者は、『安倍さん、ちょっとやせたよね』と話しており、最近元気がないのは事実だと思います。検査などの結果で、解散がなくても、もしかすると、9月に内閣総辞職して自民党の総裁選という流れがあるかもしれませんね」 その場合、次期首相については、こう言う。 「安倍さんは、いつも苦言を呈している元幹事長の石破茂さんにはやらせたくないはずで、自分が元気なら、政調会長の岸田文雄さんにと思うでしょう。しかし、総選挙の顔として考えると、党内では、石破さんがいいという流れになるかもしれません。いずれにせよ、コロナの対応を次期首相にまかせて、1年以内に総選挙をやる可能性はあると思います」 (J-CASTニュース編集部 野口博之)
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