【釜山=鈴木俊輔】韓国・釜山郊外の機張で開かれている野球の18歳以下によるU18ワールドカップ(W杯)で、高校日本代表は6日、2次リーグ第2戦で韓国と対戦した。日本は先制したがタイブレークの末、惜敗。釜山市議会でこの日、日本総領事館前に設置されている慰安婦像に法的根拠を与える条例改正案が可決されるなど日韓関係の緊張による影響も懸念されたが、球場では大きなトラブルもなく、両国の野球ファンが試合を楽しんだ。
スタンドは韓国一色に染まり、地元優勝に期待するファンからは、一球ごとに歓声やため息がもれた。試合終盤には立ち見が出るほどのファンが詰めかけ、日本ナインにとっては“完全アウェー”の試合。最後は大声援に後押しされた韓国に逆転サヨナラ負けを喫した。
日本選手で唯一、球場の注目をさらったのは、先発として今大会初めてマウンドに上がった岩手・大船渡の佐々木朗希投手。プロ注目の右腕は韓国でも知られた存在で、力強い直球にスタンドがどよめきに包まれる場面も。1イニングで降板したが、韓国のファンにも鮮烈な印象を残した。
今大会、韓国の国民感情に配慮して日の丸のロゴが入らないポロシャツを着用して現地入りする異例の対応を取った日本。これまでのところ目立った影響やトラブルはなく、この日も日本への露骨なブーイングややじは聞かれなかった。釜山市民の男性(53)は「日本に対してさまざまな感情を抱く韓国人がいるのは事実だが、スポーツにまで持ち込むことではない。選手たちには野球を楽しんでもらいたい」と話す。
釜山市議会ではこの日、歴史的事件を記念する建造物の路上設置を許可する条例改正案を可決。日本総領事館前に設置されている慰安婦像前には花が手向けられていたが、目立った混乱はなかった。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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