宗教を強要してきた母に悩む娘 美輪明宏さんは「親子だって別人」

 宗教に熱心すぎる母との関係で悩んでいます。私が小学生の時に父は事業に失敗して失踪しました。その当日も、「お願いだから一緒に〇〇(宗教の名前)に行って!」と母が怒鳴っていました。

 その後は私に矛先が向けられ、自分の意志で拒否が出来るようになった高校生になるまで毎週日曜は宗教施設に行くことを強要され、電車で片道2時間弱かけて通いました。私はそれが嫌で、道中で吐いてしまうほどでした。

 現在は私は結婚して娘にも恵まれ、母とも一定の距離を保っています。しかし5年ほど前、やはり宗教が原因で母が再婚相手ともめて家出し、一時は一緒に暮らしていました。私がストレスで倒れて入院したので母は帰りましたが、その時、「私を大事にしないなら、娘からも大事にされない」と言われました。

 昔のことは忘れ、娘のためにも母とうまくやっていきたいとも思いますが、もう関わりたくない思いもあります。

 母は今でも熱心な信者のようで、私は軽蔑しています。今後私は母にどう接していけばいいでしょうか。無限の思考のループから抜け出せないのがつらいです。

回答者 歌手・俳優、美輪明宏さん

 お母様は、ご自分が幸せでないという現実に気づいていないのですね。前の夫で娘さんのお父様が出て行った時に怒鳴っていた、再婚相手とも5年ほど前にもめた。相談者の文面からは、両方の件で熱心になっている宗教が関係しているように見受けられます。そもそも、相談者である娘さんとの関係も悪くなっています。いい宗教だったら、そんなことになりません。

 「私を大事にしないなら、娘からも大事にされない」というお母様の言葉ですが、気にするには値しません。親子だからといっても、別人です。もし見た目がそっくりであっても、生まれ育った環境や時代が違いますし、中身は全く異なりますよね。価値観や考え方を含め、同じである必要も、押しつけられるいわれもありません。もっというと、親子だから、血縁があるから、という理由だけで大事にする必要はないですし、血縁がなくても大事にすべき人がいればそうするのは当たり前です。

 お母様は、なぜ自分が大事に…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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