和歌山県立田辺工業高校(田辺市あけぼの)で、生徒が自作したモニュメントが異彩を放っている。制作開始から4年。生徒がバトンを渡すようにして作りあげたのは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場する車型のタイムマシン「デロリアン」。付近の住民らの評判も上々で、生徒たちは「学校のシンボルになってほしい」と期待を寄せている。
高校正門の正面にあるロータリーの真ん中で、デロリアンはじりじりと台座の上を回っていた。アルミニウムとステンレス製で、車体は長さ約4メートル、高さ約1メートル。米国の会社が製造した実物とほぼ同じだ。平日の午前9時から午後6時まで3時間ごとに、映画のテーマ曲にあわせて1回転する駆動式になっている。
制作が始まったのは2016年9月。ロータリーに植えられていたフェニックスの木が害虫被害のため撤去された。「モニュメントをつくって跡地に設置できないか」との校長の呼びかけに、機械科担当の高井正人教諭(51)が反応。当時受け持っていた生徒に声をかけ、車体づくりが始まった。工業製品の代表である車の形で、未来を感じさせる作品に出てくることなどから、デロリアンを作ることにした。映画制作会社の許可も得た。
設計図を作り、アルミ板を切断、溶接。約2カ月で形にして文化祭で展示した。以降の作業は後輩に引き継がれた。高井教諭の監修の下、車体の補強や内部の設計、台座づくり、配線工事などを重ねた。4年間で関わった生徒はのべ500人近くにのぼるという。
昨年は、「ものづくり研究部」…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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