客足絶えない人気店、ウェブサイトはないけれど 巨大オブジェが旗印

カンサイのカイシャ ここがオモロイ!

 奈良県天理市の国道沿いにひときわ目立つ落花生のオブジェがあります。50種以上のナッツ類製品を売る「中西ピーナツ」のシンボルです。白を基調としたおしゃれな外観。週末には行列も。そんなイケてる店なのに、調べてもウェブサイトがありません。取材で見えてきたのは長い歴史と自社生産へのこだわりでした。

6畳のコンテナからはじまった

 店の始まりは17年前。ピーナツの焙煎(ばいせん)、卸売りを手がける中西恒雄商店(同市)の工場の近隣住民からの「わけてほしい」という声がきっかけだった。そんな声に応えようと、現在、店舗責任者を務める中西多美子さん(50)は焙煎工場近くの天理市櫟本(いちのもと)町に小さな店を開いた。

 オープン当時の白いコンテナの店舗は6畳ほど。中西さんは商品の袋詰めをしながら、1人で店番をし、殻付き落花生や柿ピーなど約10種類の販売を始めた。

 店に並ぶのはいりたてのピーナツ製品。「新鮮なピーナツはふっくらしていて、甘みもある」と評判を呼んだ。工場直売のため低価格で販売できることも強みだ。

 店の評判は口コミで広がり、客が増えていった。それに合わせて開店から3年後にはコンテナを二つ、三つとつなげ、徐々に店を拡大。商品の種類や従業員数も増えていった。

 中西さんは「お客さんがたくさん来て品切れになって怒られることもあった」と当時を振り返る。お客さんに店の外で並んでもらったり、種類が増えた商品を並べることが難しくなったりしたため、2018年4月13日に現在の店舗にリニューアルした。

■50種超える商品ずらり…

この記事は有料記事です。残り833文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

#KANSAI

近畿の魅力を再発見する新企画。社会・経済から文化・スポーツまで、地元愛あふれるコンテンツをお届けします。[記事一覧へ]

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment