新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除された大阪、京都、兵庫の3府県は23日、解除後初めての週末を迎えた。娯楽施設などへの休業要請も大幅に緩和され、街は本来のにぎわいを取り戻し始めた。
若者の街、大阪・ミナミのアメリカ村。人気のたこ焼き店「甲賀流」では、カップルや家族連れら、客が途切れず、定番の「ソースマヨ」が次々に売れた。
店は宣言を受けて営業時間を短縮。20万円ほどあった平日の売り上げは2万円を切る日もあったが、解除翌日の22日は急に上向き、7万円にまで回復したという。田中由弘社長(51)は「人通りがやっと増えてきたね。お客さんの笑顔を見るとうれしくなる」と声を弾ませた。近くの古着屋の店主、住本成人さん(29)も「だいぶ活気が出てきた。これからもっと良くなるでしょう」と話した。道頓堀や近くの商店街も、多くの人が行き交った。
川と緑に囲まれ、「都心のオアシス」と呼ばれる中之島公園(大阪市北区)では、バラ園が見頃に。記念撮影をしたり、ベンチで談笑したり、子どもからお年寄りまで大勢でにぎわった。小学生と幼稚園児の3人の子どもと訪れた男性会社員(45)は「宣言前と同じぐらい人がいる。外出を控えていたので本当に楽しい」。散歩に訪れた男性(71)は「歩くのが気持ちいい季節。ずっと家にいるとありがたみを感じる」と笑った。(小林太一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル