宮台さん「踏ん切りつきにくい」 襲撃容疑者とみられる男の死亡受け

大内悟史

 東京都立大教授で社会学者の宮台真司さん(63)は1日、自身が襲撃された事件の容疑者とみられる男が死亡したことを受け、ネット配信の動画を通じてコメントを発表した。

 宮台さんは、死亡の一報について、「けさ9時に警視庁の方が来て、犯人死亡とその周辺の情報をいただいた」と明かした。容疑者とみられる男の死亡が判明したことについては、「家族や関係者の方々に危害を加えられる可能性がなくなり、とてもほっとしている」と、捜査の進展に安心した表情を見せた。

 宮台さんは一方で、「気持ちの踏ん切りがつきにくい感じ」があると話した。「どこまで(犯行に至る)動機が分かるのか、よく分からない。もし動機が分かれば、今後、表現者やそのほかの方々がどういうことに気をつけなければいけないか、というある程度の教訓が得られる。あるいは、世の中にどういう動機をもつ人がどう分布しているのかについて新しい情報が得られる。両方とも不確かになってしまう可能性がある」と述べ、「釈然としない気持ちのまま、問題を解決できた気持ちにならないまま、先に進んでしまうのが残念だ」と苦しい胸の内を明かした。

 番組は「ビデオニュースドットコム」が自社サイトやユーチューブなどを通じて配信し、宮台さんとジャーナリストの神保哲生さんが出演した。(大内悟史)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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