わずか3日間で中止された、あいちトリエンナーレの企画展「表現の不自由展・その後」。反発、不快感、怒り……。「対話」の場であるはずの国際芸術祭で噴出した感情。その意味は。
宮台真司さん(首都大学東京教授)
「表現の不自由展・その後」への反発は3種類です。第一は市民や政治家の抗議で、これは自由にやればいい。第二は脅迫で、犯罪ですから警察が対処すべきです。第三は補助金カットなどをほのめかす政治家の恫喝(どうかつ)。文化芸術基本法の、活動内容に干渉せずとの基本理念に反します。政治家の劣化です。
今回の中止は脅迫による混乱が理由で、言語道断です。毅然(きぜん)とした態度を貫かないと、脅した者勝ちになる。フランスのシャルリー・エブド紙襲撃事件では、マスコミも政治家も識者も「テロに屈するな」と叫んだはずです。
警察と連携、別会場でボディーチェックなど対処法を編み出すべきなのに、それをせず3日間で中止したトリエンナーレ実行委員会や津田大介芸術監督は未熟すぎます。
ただ、今回の問題の本質は、税…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル