家出の少女に「働かないなら下関に捨てる」 性風俗店勤務強要の疑い

板倉大地

 家出中の15~18歳の少女3人をアパートに住まわせ、性風俗店で働くように強要したなどとして、福岡県警は建設作業員、松嶋秀昌容疑者(24)=北九州小倉北区大手町=を営利略取と監禁、職業安定法違反の疑いで逮捕し、23日発表した。「脅していない」などと容疑を一部否認する供述をしているという。

 少年課によると、松嶋容疑者は15人ほどの「半グレ」グループのリーダー格。小倉北区の繁華街で家出中の少女に住まいや食事の面倒をみると持ちかけ、自分たちで用意したアパートに連れて行き、その後脅して、性風俗店で働くよう強要していたという。同課は、ほかにも同様の被害に遭った少女が複数いるとみている。

 松嶋容疑者はグループの男女5人と共謀して昨年6~11月、福岡県内の18歳の少女2人を従業員として性風俗店にあっせんし、うちひとりには金属バットで脅して働くことを強要。このほか、勤務を拒否した15歳の少女を取り囲んで連れ去り、小倉南区のアパートの一室に監禁した疑いがある。グループは同区にあるアパートの3室を拠点にし、被害者3人を住まわせて1カ月ほど過ぎると、それぞれ性風俗店で働くように脅していたという。

 3人のうち、15歳の少女はアパートから逃げ出したが松嶋容疑者に取り上げられた携帯電話の返却を頼んだところ公園に呼び出され、連れ戻された。もうひとりは拒否した際に、「調子に乗るなよ。働かないなら半殺しにして下関に捨てる」と金属バットを持った松嶋容疑者に脅され、性風俗店で勤務していた。松嶋容疑者は、少女らが性風俗店で得た10万~35万円の給料のうち、半分から全額を徴収していたという。

 また、グループのメンバーらも建設現場で働いた収入を同容疑者に手渡しており、逃げようとして暴行されることもあったという。グループは北九州市内でアパートを借りては家賃を踏み倒し、拠点を頻繁に変えていたという。(板倉大地)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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