家庭での性教育「10歳までに」 性交や避妊、どう伝えればいい?支援団体代表に聞く(西日本新聞)

-2016年に性教育を広める活動を始め、18年1月に協会を立ち上げた。活動のきっかけは。

 「当時小学生の娘が具体的な性行為の単語を口にし『赤ちゃんってそれでできるの?』と突然聞いてきた。ちょうど情報教育の授業で、検索の仕方を学んだころだった。スマートフォンやパソコンが当たり前の社会で、インターネット上の誤った知識を基にセックスし、妊娠する可能性もある。危機感を覚えた」

 「小学校から連日、多くの不審者情報が届く。何をされるのか想像できず、付いて行ってしまう子どももいる。わいせつ、いたずらなど言葉を濁さず、性行為や性被害について教え、注意喚起する必要性を感じたことも大きい」

-日本の中学校の学習指導要領(保健体育)では「妊娠の経緯は取り扱わない」としている。性交や避妊について誰がいつ教えるべきか。

 「日本は性教育に消極的で、先進国の中で遅れている。世界各国の教育現場で活用されている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の指針『国際セクシュアリティ教育ガイダンス(2009年)』は、5歳以降、発達段階に即した性教育の内容を示している。私たちは家庭で3~10歳ころまでに、と勧めている」

 「10歳前後で第二次性徴が始まると、月経や精通、体つきの変化などが起こり、恥ずかしさもあり素直に耳を傾けにくくなる。『寝た子を起こすな』という意見も根強いが、30年前と状況が違う。小学生で妊娠する子もおり、早く教えないと手遅れになる。性教育を受けると、初体験の年齢が上がり、中絶や性犯罪が減るというデータもある」

-性の被害者はもちろん、加害者になってほしくないとの思いで参加する親が多いと聞く。

 「別の子どものパンツに手を入れた、服を脱がせてしまったなど、保育園や幼稚園でも性的トラブルは多い。相手が喜んでいると勘違いしてしまうケースもある。自分や異性の体に興味があるのは当たり前。『水着ゾーン(口、胸、性器、お尻)は他人に見せても触らせてもいけない大切な場所』と伝え、してはいけないことの境界線を大人が引いてあげることが大切だ」


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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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