東京都足立区の「源証(げんしょう)寺」の地下納骨堂で7月、住職の男性が一酸化炭素中毒で殺害された事件で、警視庁は9日、墓石販売会社代表の男=殺人容疑などで逮捕=が契約していた千葉県内のトランクルームを同容疑で家宅捜索した。捜査関係者への取材でわかった。
殺人容疑などで逮捕されたのは「鵠祥(こくしょう)堂」(千葉県鎌ケ谷市)の代表取締役の斎藤竜太(50)=鎌ケ谷市=と、役員の青木淳子(63)=東京都練馬区=の両容疑者。
捜査関係者によると、9日に捜索したトランクルームは鎌ケ谷市内で、斎藤容疑者の自宅から約2キロの場所にある。トランクルームは斎藤容疑者自身が契約しており、練炭やガソリン入りペットボトルが使われた事件に関連する物が保管されていなかったかなどを調べたとみられる。
事件では、浄土宗の源証寺の霊園が対象とする宗派について、住職の大谷忍昌(しのまさ)さん(70)と斎藤容疑者らの間で意見が対立していたことがわかっている。容疑者らが「宗派不問で販売したい」としたのに対し、大谷さんは浄土宗を含む在来仏教に限定し、寺で法事を営むことを求めたという。
捜査1課などによると、斎藤容疑者と青木容疑者は共謀し、7月22日午後11時~11時半ごろに源証寺に侵入。焼却炉にガソリン入りペットボトル十数本を入れると共に、納骨堂内に練炭28個を置いて着火し、翌23日朝に納骨堂に入った大谷さんを一酸化炭素中毒で殺害した疑いがある。(増山祐史、遠藤美波、長妻昭明)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル