大阪府高槻市の会社員高井直子さん(当時54)への殺人容疑などで再逮捕された養子の高井凜容疑者(28)が留置場で自殺した問題で、府警は7日、本部留置管理課の説明に虚偽があったと明らかにした。自殺を示唆する内容の便箋(びんせん)を同課が把握したのは自殺翌日の未明と説明してきたが、実際は当日の昼過ぎだった。同課は虚偽説明を3日に認識していたが、この間明らかにしなかった。
同課の渕田れい子課長らは7日夜、報道各社への説明で「正確な内容を伝えることができず、おわび申し上げる」と謝罪した。
高井容疑者が留置されていた府警福島署の署員は8月29日夜、容疑者からノートを回収。翌30日午前0時過ぎにノートを点検したところ、家族あてに「先に逝く」と書かれた便箋数枚が挟まっているのを見つけた。高井容疑者は1日朝、留置場の居室で首をつった状態で見つかり、同日夜死亡した。
同課の戸山明夫調査官は1日夜、報道各社から遺書の有無について問われ、「確認されていない」と説明した。翌2日昼には、自殺をほのめかす内容の便箋が見つかっていたことが判明したとした上で、同課が把握したのは「きょう(2日)未明」と答えていた。
しかし、渕田課長は7日、同課が把握したのは1日午後1時半ごろだったと訂正し、調査官の説明はいずれも虚偽だと最終的に認めた。渕田課長によると、調査官は1日夜の虚偽説明について「(容疑者が)存命だったので便箋内容の発表は尊厳を傷つけることになると考えた」と説明。2日昼の虚偽説明は「前日の説明を訂正するのを躊躇(ちゅうちょ)した」と話しているという。
「内容を把握していれば、監視強化指示を促していた可能性も」
調査官の虚偽説明について…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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