日本のスーパーコンピューターが、9年ぶりに世界一に返り咲いた。新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、納入されたばかりの「富岳」を理化学研究所と富士通の技術者らが徹夜で調整し、未踏の速度をたたき出した。すでに新型コロナウイルスの研究に利用されたほか、商業的にも実績を上げ始めている。
「最初のコンセプトから10年。世界最高性能を示すことができた」。理研計算科学研究センターの松岡聡センター長は胸を張った。
スパコン研究者による組織が1993年から発表を始めた世界ランキング「TOP500」。毎年6月と11月に発表され、当初は日米が覇を争った。特に2002年に世界一になった日本の「地球シミュレータ」は、2位の米国製スパコンの5倍の速度を出し、宇宙開発で旧ソ連に先を越されたのに匹敵する「コンピュートニク」ショックと言われるほどの衝撃を米国に与えた。
だが、米国が巻き返しを図り、…
980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment