寝屋川市議らを詐欺容疑で逮捕 コロナ融資仲介偽り被害十数億円か

古畑航希

 新型コロナウイルスの影響で業績が悪化した福祉・医療関係施設向けの公的融資制度を巡り、融資の仲介と偽って福祉施設側から手数料名目で現金をだまし取ったとして、福岡県警は1日、大阪府寝屋川市議の吉羽美華容疑者(42)=寝屋川市=、自称無職の渡部秀規容疑者(48)=大阪市中央区=、会社役員の須麻聡容疑者(56)=大阪府豊中市=ら5人を詐欺容疑で逮捕し、発表した。県警は5人の認否を明らかにしていない。

 捜査2課によると、5人は2020年7~12月、堺市の福祉施設代表の女性(51)に対して、独立行政法人福祉医療機構(WAM)と関係があるように装い、同機構の「新型コロナウイルス対応支援資金」制度の「仲介」を持ちかけ、1億2千万円の融資を受けさせてこのうち計約6千万円を福祉施設から詐取した疑いがある。「融資額の半額を自分たちに『仲介手数料』として支払えば、返済不要になる」などとうその説明をしていたという。

 施設の代表に対し、吉羽容疑者は市議の名刺を示して信用させ、渡部容疑者はWAMの関連機関の「審議官」を名乗った。捜査関係者によると、施設側は、須麻容疑者が運営に関わっていた大阪市内のコンサルティング会社2社への「業務委託料」名目で支払ったという。実際は融資に仲介は不要だった。

 県警は、吉羽容疑者らが同様に、関西福岡県内の福祉施設などに十数件、計三十数億円の融資を受けさせ、仲介手数料の名目で十数億円をだまし取ったとみている。(古畑航希)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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