寺の厨子、さびを落とすと徳川綱吉の「三つ葉葵」 背景に母の存在?

 埼玉県行田市須加の田園風景のなかにある長光寺。この寺にある仏像を安置する厨子(ずし)を、徳川5代将軍の綱吉が作らせた可能性が高いことがわかった。ものつくり大(同市)が昨年から今年にかけて調査を実施し、あしらわれた「三つ葉葵(あおい)」の模様や形を分析して判断した。「将軍自ら作らせた建造物だとすれば県内では珍しい」という。

 高さ2・4メートルの厨子「長光寺阿弥陀堂宮殿」は長年、寺の境内から東に約400メートルの「阿弥陀堂」にあった。市の指定文化財で、近くの利根川の河川改修で阿弥陀堂の境内への移転が決まったことにあわせ、修復修理をすることになった。

「三つ葉葵」 細かく調べると……

 厨子の扉には、徳川家の家紋として知られる「三つ葉葵」のようなかざりが四つついていた。三つ葉葵は家によって葉の模様などが異なるうえ、同じ将軍家であっても、時代や将軍によって違う。かざりはさび付き、どの家のものなのか詳しくはわからなかった。

 修復のため、昨年7月から歴…

この記事は有料記事です。残り741文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment