寺院の地図記号『卍』は“幸福の印”という意味(ニッポン放送)

20世紀以降、地図を作る際にはレーザーでの測量の他、人工衛星や航空機からの写真などが使われています。現在も、より使いやすい地図を求めて開発が続いています。

そんな地図を見やすくするために『地図記号』があります。地図上の建物の機能を記号化したものです。例えば『市役所』は『◎(二重丸)』といったものです。

2016年、国土地理院は2020年東京オリンピックに向けて、15個の新しい地図記号を発表しました。これは外国人の観光客の方にも分かって頂けるように、外国人の方に向けて作られたものです。
例えば『郵便局』の場合、本来の地図記号は『(丸の中に〒のマーク)』ですが、外国人の方に向けて『封筒』をイメージしたデザインになっています。

そんななか、“『寺院』の地図記号『卍』も変更すべきでは?”といった声があったそうです。元々『卍』は、古代インド語の『サンスクリット語』に由来しています。
サンスクリット語では『卍』は“おめでたいこと”、”幸福”という意味があり、仏教やヒンドゥー教でも“幸福の印”として使われています。

ところがこの『卍』が、ナチスドイツのシンボル『ハーケンクロイツ』を連想させるのでは? ということで、代わりに『三重の塔』のマークが提案されたそうです。
しかし“寺院の地図記号として、卍記号を尊重すべきでは”という反対意見が多かったこともあって、見送られたそうです。

■杏樹の感想

私たちが生まれたときから、既に正確な地図があったのでそれが当たり前のように感じていましたが、地図がなかった時代、どうやって生活していたのだろう? と改めて思いました。

現在の地図の基礎になったプトレマイオスの世界地図ですが、大西洋などの海の大きさが、実際にはかなり短かったそうです。もしも本当の長さが記されていたら、コロンブスやマゼランは航海をあきらめたのでは…という説もあるそうです。
もしそうなった場合、世界の歴史が大きく変わっていたかも知れませんネ。地図の歴史はホント、奥深いです。

(5月10日 ニッポン放送「スズキ・ハッピーモーニング 鈴木杏樹のいってらっしゃい」より)

ニッポン放送

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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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