対立軸より多種多様な女性撮りたい 大九明子さんの気概

映画監督・大九明子さん

 「私をくいとめて」「甘いお酒でうがい」「勝手にふるえてろ」など、映画監督として多種多様な女性を描いてきた大九明子さん(52)。自身の作品に登場する女性キャラクターには「皆がのびのび好きなように生きられる世の中になるといい」との思いを込めているといいます。「女性監督」に対する複雑な思いも語ってくれました。

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幼少期からの「違和感」

 ジェンダーの問題については、はたと気付いたというよりは、幼少期からずっと疑問を感じていました。

 例えば部活でなぜか女子だけが部室の掃除をするという暗黙の了解があったり、以前の職場で同期の男性にお茶くみを手伝ってと言ったら「俺は男だから嫌だ」と断られたり。

 それは違うんじゃないか、どうして私だけがやらなきゃいけないの、と疑問を口にすると、明確な答えは返ってこないけれど、いちいち大ごとになった。そういうことの積み重ねで、ずっと違和感があると思っていました。

 でも、映画界に入ってからは忘…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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