将棋の高校生棋士、藤井聡太(そうた)七段(17)が18日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第69期大阪王将杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)の挑戦者決定リーグ戦(通称「王将リーグ」)で、糸谷(いとだに)哲郎八段(31)に108手で勝ち、リーグ成績を2勝1敗とした。
藤井七段が王将リーグで優勝し、王将戦の挑戦者になれば、タイトル挑戦の最年少記録を更新する。現時点でのタイトル挑戦の最年少記録は、屋敷伸之九段(47)が四段だった1989年11月に達成した17歳10カ月。史上最年少でのタイトル挑戦が実現するかどうか、藤井七段の残り3局が注目される。
藤井七段の王将リーグの次の対局は21日、東京で羽生(はぶ)善治(よしはる)九段(49)と対戦する。羽生九段はタイトル獲得数通算100期を目指している。両者にとって非常に重要な対局となりそうだ。
対局は午前10時に始まり、午後5時5分に終局した。終局後、勝った藤井七段は「(本局は)激しい展開になって、きわどい将棋と思っていました。これで(王将リーグは)3局終わって、折り返し。次の対局も近いので、しっかり準備して全力を尽くして臨みたいと思います。(羽生九段とは)長い持ち時間で対局するのは初めて。対戦できるのは楽しみ。自分の力を尽くして戦いたいなと思っています」と話した。
本局に敗れて、リーグ成績は0勝2敗となった糸谷八段は「(本局は、誤算があって)自分から結構、ひどい変化に飛び込んだのかな、と思います。リーグ戦だけでなく、いま、ちょっと目が見えていないので……。何も見えないので……。暗闇をどうにかしないと、いけないですね」と話した。
王将戦は、将棋界に八つあるタイトル戦の一つ。王将リーグは、7棋士による総当たりのリーグ戦で、それぞれ6局指す。(佐藤圭司)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル