青山祥子
静岡県教育委員会は、県内の公立小中高校生らを対象にした2022年度のセクシュアルハラスメント(セクハラ)に関するアンケートの結果をまとめた。「セクハラを受けたと感じた」と回答したのは139人で、前年度より24人増加した。県教委は「再発防止を徹底する」としている。
わいせつ事案により教職員の懲戒処分が相次いだことを受け、県教委は20年度から調査を始めた。政令指定市を除く公立小中学校、県立の高校、特別支援学校に在籍する小学5年~高校3年の児童生徒計15万3394人を対象に、昨年11月~今年3月にアンケートした。
「セクハラを受けたと感じた」と回答したのは、小学校が60人、中学校が55人、高校が19人、特別支援学校が5人いた。特に小学校の回答者数は28人増加した。
回答の内容をみると、「不必要な身体的接触」が63件で最も多く、「頭をなでられた」「部活動の練習中に体や手を触れられた」などがあった。「太っていると言われた」「『女性の裸を見たいよな』と質問された」といった「身体的特徴など羞恥(しゅうち)心を害する発言」が21件、「男のくせに」「男が泣くな」など「性別による役割やらしさの強要」が9件と続いた。
県教委によると、22年度の教職員の懲戒処分は14件(14人)で、このうちわいせつ関連の事案は4件(4人)。今回のアンケートの回答には、女子生徒にLINEで性的な内容を含むメッセージを送ったとして、停職4カ月の懲戒処分を受けた県立高校の男性教諭の事例も含まれるという。
県教委は「回答があった事案について、各学校で注意指導をした。今回の調査結果を参考に、教職員が言動を振り返るためのチェックリストを作成し、意識啓発を図る」としている。(青山祥子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル