秋の味覚サンマの不漁が続いている。全国の水揚げ量は昨年まで4年連続で過去最低を更新し、今年も低水準となる見通しだ。それだけではない。近年はサンマの「小型化」が進んでいる。温暖化が進む将来はさらに小さくなり、旬も秋から冬へずれ込む可能性があると専門家は指摘する。(山本智之)
サンマはかつて、全国で年間20万~30万トン漁獲されていた。しかし、近年は記録的な不漁が続き、昨年は過去最低の1万7910トンとなった=棒グラフ。
全国さんま棒受網漁業協同組合によると、今年の10月末までの水揚げは1万5471トン。昨年よりも4割ほど多いものの、依然として低調だ。産地市場の単価(10月末現在)は10キロあたり4893円で、2010年の同じ時期に比べて約3倍に高騰している。
漁獲量の低迷に加え、「太った大きなサンマ」の割合も減っている。
塩焼きにするとおいしい脂の乗ったサンマは、体重が十分あり、頭の後ろがぷっくりと盛り上がっている。しかし近年は、スーパーでも小さく細いサンマが目立つ。
「サンマは近年、明らかに小型化している。かつてはよく流通した体重160グラム超の個体も、最近はほとんど見られなくなった」
漁業情報サービスセンターの…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル