北村哲朗
広島県三原市の市立田野浦小学校の50代の女性教諭が、昨年度までの5年間にわたり、担任するクラスで実施したテストの多くを児童に返却していなかった。17日、市教委が発表した。昨年度は3年生のテスト66回のうち、未実施分も含めて少なくとも43回分を返却しておらず、廃棄したものもあったという。
市教委によると、教諭は採点済みや未採点、未実施のテストを自宅などに持ち帰り、段ボール箱に入れて放置していた。「あまりテストを返してもらっていない」という保護者からの指摘で調べたところ、過去5年間で児童131人のテスト計1784枚が返却されていなかった。夏休みの宿題や図画工作の作品など154点も校内に置かれたままだった。
市教委の聞き取りに教諭は「後でやればいいという仕事に対する甘さが多分にあった。次第に業務が追いつかなくなった」と話し、一部は廃棄したと認めているという。教諭の処分は今後、県教委が決める。
学校は16日に説明会を開いて保護者に謝罪。教諭の自宅や校内に残っていたテストを返却した。(北村哲朗)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル