首都・東京都が不要不急の外出自粛を要請したことは、少なくとも首都圏全体になんらかの影響を与えるかもしれない。小池百合子知事は25日、都民に今週末の外出自粛などを求めたが、通勤、通学、買い物、交通網、流通網など社会活動をみれば、巨大な首都圏全体が事実上の“都民”ともいえる。
会見で、周囲の他県から流入してくる人々にどう対応するかを問われた小池氏は、こう答えた。「近隣の知事と連携を取るべく、テレビ会議なども準備している。どういう形が最も有効なのか、それぞれの意見を交わしながら、考えていきたい」。
神奈川県の黒岩祐治知事は前日24日に、小池氏が「ロックダウン(都市封鎖)」の可能性に言及していたことについて「東京単独で封鎖はあり得ない。都と連携しながら立ち向かうことが必要」などと、連携の重要性を指摘していた。千葉、埼玉、茨城、山梨なども東京のベッドタウンであり、周辺各県がなんらかの連携を取らなければ、東京の対策が形骸化しかねない。
自治体連携は、兵庫県と大阪府が不要不急の往来自粛を始めた。自粛要請を月末まで延長する考えを示した兵庫県井戸敏三知事は、「不要不急」の考え方について「仕事、通学、決まっている用事などは『不要不急』ではない。自分で判断してほしい」と話している。
広大な北海道の場合は、「緊急事態宣言」を出し、約3週にわたり、特に週末の不要不急の外出自粛を要請した。外出禁止令などが出ているフランスや米国の一部などでは、それでも外出する人が少なくなく、当局が対応に苦慮している。一極集中の首都が打ち出した対策で、東京の街や首都圏にどんな変化が起きるのか、注目される。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース