少年を注意した娘「会いたい」 福岡刺殺、遺族が談話

 福岡市の商業施設で事務アルバイトの女性(21)が刺殺され、中学生の少年(15)が殺人などの疑いで逮捕された事件で、女性の母親が27日、代理人の弁護士を通じて談話を発表した。娘に会いたい。声が聞きたい。帰って来て――。28日で事件発生から1カ月となる。

 女性は8月28日、商業施設の女子トイレで血を流して倒れているのを警備員が発見。近くで包丁を持った少年が警備員に取り押さえられた。少年はトイレに侵入した際、女性に「こんなことをしても何にもならないよ」と言われたという。

 「娘らしい最後の言葉。誇らしく思うと同時に苦しい思いでいっぱいです」

 以前、女性は友人と居酒屋に行った際、後ろに座っていた妊婦から財布を抜き取られたことがあったという。女性は妊婦に「お母さんになるんやろ? お母さんになる人が恥ずかしくないの?」と諭したという。

 母親はその話を娘から聞いたとき、刃物を持っていたらと思うと恐ろしくなり、「危ないから」としか言えなかったという。

 「娘は間違っていることは間違っていると立ち向かう子です。茶目(ちゃめ)っ気たっぷりで素直で可愛くてたくさんの人に愛された娘を殺(あや)めた犯人が許せません」

 一方、少年は接見した弁護士に「自分をいさめてくれた女性の勇気と、自分のしたことのひどさが重く身にのしかかっている」と話したという。これに対し、母親はこうつづった。

 「上辺だけの反省を述べているようにしか感じられません。ただただ厳罰を望みます」


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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