反対論が根強い18歳未満への適用年齢引き下げは判断を見送りながら、18、19歳の処分は厳罰化する――。民法の成人年齢引き下げをにらみ、少年法改正について3年以上議論してきた法制審議会の部会は、そんな玉虫色の結論を出すことになりそうだ。ただ、法の根幹に関わる内容もあり、関係者からは再検討を求める声も上がる。(板橋洋佳)
「そろそろ議論を収斂(しゅうれん)させなければならない」
新型コロナウイルスの影響で議論が中断し4カ月ぶりに開かれた6月の法制審部会で、佐伯仁志部会長が冒頭で呼びかけた。民法の成人年齢が18歳に引き下げられるのは2022年4月。同じ時期に少年法改正を間に合わせるため、法案作成と国会審議にかかる時間を考え、今秋までにまとめたいとの意向がにじむ発言だった。
もともと法制審での少年法見直しは17年3月、民法の成人年齢引き下げ議論が進む中、整合性を図る狙いなどから始まった。自民党内からも、18歳の少年らが川崎市で中1男子を殺害した事件の影響で、引き下げを求める声が出ていた。
だが、部会では、少年の立ち直…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル