一橋大学(東京都国立市)で都市政策を学んだ大学生が今春、社会に出る。大学で海外インターンシップや民泊運営を経験し、たどり着いた仕事は、一見、意外なものだった。
「すごく迷いました。もとは『バリキャリ』を目指していたので……」
4年の坂根千里さん(23)は、そう話す。国際団体職員として長く海外で暮らし、今もスーダンで働く父にあこがれ、街づくりを学ぼうと一橋大に進学した。専攻したのは都市政策。カンボジアのホテルでインターンシップも経験した。第一線でバリバリ仕事をするキャリア女性を思い描き、不動産会社への就職も考えていた。
転機の一つとなったのは大学2年生だった2019年1月。客として初めて足を踏み入れた場所で、「働いてみない?」と誘われたことだった。
「夜の街」で出会ったひとりの女性
そこは、大学に近いJR南武…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル