CBCテレビ
あいちトリエンナーレで慰安婦を象徴する企画展が中止になっている問題で、展示再開に向けて動き出しました。
「再開に向けての協議を始めるように、こちらから(企画展実行委員会に)呼びかけさせていただいた」
(愛知県 大村秀章知事)
30日午前、急遽開かれた愛知県の大村知事の会見。
あいちトリエンナーレで中止となった慰安婦を象徴する少女像を含む企画展の再開について、企画展の実行委員会側に再開に向けた協議を呼びかけたことを明らかにしました。
再開の条件は、安全のため、事前予約の整理券方式にすること、中止や再開に向けての経緯など中間報告の内容を来場者に伝えることなどの4点。
有識者の検証委員会では、展示の際に背景をしっかり説明するなど企画展の展示方法を改善すべきとの指摘がありましたが、展示内容の改変を認めないとする実行委員会側の主張を尊重し、愛知県としても中止前の展示方法を原則として、維持する方針だということです。
名古屋地方裁判所に再開を求めて仮処分の申請をしていた企画展の実行委員会側は、30日、最後の協議の場に臨み、あいちトリエンナーレの実行委員会と和解したことを発表。
「喜ぶとともに、あきらめずに原則を主張してよかった。
文化庁の検閲と戦う第一歩。引き続き戦っていきたい」
(企画展の実行委員会 岡本有佳さん)
文化庁がトリエンナーレへの補助金を交付しないと決めたことを批判した上で、大村知事が提案した再開に向けた4つの条件を受け入れ、10月6日から8日の再開を目指すということです。
一方、企画展の展示中止を求めていた名古屋市の河村市長は。
「再開することは、私の精神では考えられない。
どこかの画廊でやっているのとは違う」
(名古屋市 河村たかし市長)
再開に強く反対し、まだ支払っていない負担金およそ3300万円については、国と歩調を合わせながらトリエンナーレの実行委員会と協議し、判断する考えを改めて示しました。
会期は、残り2週間あまり。
補助金をめぐり国と愛知県の対立が続く中、企画展再開に向けて動き出しました。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース