山崎さんは「スケールの大きな知的巨匠」 五百旗頭真氏

 鮮やかな視点と明敏な文章で文化や文明、社会を幅広く論じた現代評論の代表格で、芸術文化の振興に力を尽くした劇作家の山崎正和(やまざき・まさかず)さんが19日、悪性中皮腫のため死去した。86歳だった。葬儀は近親者のみで営んだ。

40年来の親交がある五百旗頭(いおきべ)真・元防衛大学長の話

 スケールの大きな知的巨匠だった。佐藤栄作首相のブレーンを務め、大学紛争にも対処するなど、政治や社会のリアリズムを深く認識した幅広い視野を持っていた。日本の政治や社会をいかにまともにすべきかを常に考えていた真の愛国者だと思う。私が防衛大学長就任に迷っていて相談した時には「しかるべきところにしかるべき人物がいないと国は持たない。絶対に受けなさい」と激励してくださった。

 サントリー学芸賞を作り、後進を育て、生かそうと尽力もされた。残り少ない知的巨匠として、広い文明史的視点でものごとを論じるなど他の誰にもできない活動を続けていたのに、亡くなられて衝撃です。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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