山形の西郷どん、マスク姿に 向かい合うかつての敵も…

 新型コロナウイルスの予防策として、マスク着用や「3密」の回避など「新しい生活様式」が呼びかけられる中、山形県酒田市飯森山2丁目の南洲神社にある西郷隆盛の像がマスク姿となり、啓発に一役買っている。

 境内でいとこら3人と遊んでいた酒田市松原南3丁目の中学3年生、梅津麗月さん(14)によると「1週間前に来た時にはすでにマスクを着けていた」と話す。梅津さんたちは隣の飯森山公園で遊んだ後は、必ず神社に立ち寄り手水舎で手を洗うように日頃から心がけているという。西郷(せご)どんのマスクに「マスクをしようと呼びかけていて、いいことだと思います」。

 西郷隆盛(南洲翁)をまつる南洲神社は全国に四つあるが、九州以外ではここだけだ。西郷と山形県庄内地方のつながりは、戊辰戦争時の1868年、新政府軍に降伏した庄内藩に西郷が「温情ある対応」をしてくれたことがきっかけ。これが縁となり交流が生まれ、神社は1976年に創建された。西郷像の対面には、教えを受ける庄内藩中老・菅実秀(すげさねひで)の像もあり、こちらもマスク姿。2人の距離は1メートル以上離れ、最低限のソーシャルディスタンスも確保している。(鵜沼照都)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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