山田うどんに特徴なし、それが特徴 東京にそっと埼玉魂

 火山灰土に覆われた武蔵野台地がある埼玉県。その土質や水利の関係で稲作より畑作が広がり、小麦栽培が盛んになった。香川県ほど有名ではないが、実は全国有数のうどん県。武蔵野うどん、加須うどんなど様々なご当地うどんがある。その地に生まれた「山田うどん」は、関東1都6県に計160店舗を展開。うち85店舗が埼玉県内にある。2018年にはファミリー層向けを意識し、屋号を「ファミリー食堂 山田うどん食堂」に変えた。埼玉にゆかりがある記者が、訪れた。

 かかしのマークで知られるこのチェーンは、ここ10年ほどメディアに盛んに登場し、「埼玉のソウルフード」とも言われる。

 でも、食べた記憶がない。埼玉県民として育ったのに。取り残されたような気分を感じてきたところ、「東京に息づく各地の文化を訪ねる」というこのコーナーの担当が回ってきた。千載一遇のチャンスだ。山田うどんへ行こう。

 都内にどれくらい店があるかを調べてみて、驚いた。23区内には店がない。千葉や神奈川も含め、近郊の店を地図に落としてみる。都心をぐるりと取り囲んでいるが、まるで23区との境に結界が張られているようだ。これを「東京に息づく」と言っていいものか――。

口に広がる麺の食感「あれ?」

 迷いつつも、3月上旬、都心か…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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