岡山・女児虐待死 母親の交際相手の男、起訴内容を認める 岡山地裁

 岡山市で西田真愛(まお)ちゃん(死亡当時6歳)が繰り返し虐待を受けて死亡した事件で、逮捕監禁致死や強要などの罪に問われた船橋誠二被告(40)=同市=の裁判員裁判の初公判が11日、岡山地裁で始まった。船橋被告は「すべて間違いないです」と述べ、起訴内容を認めた。

 船橋被告は真愛ちゃんの母、西田彩被告(35)=逮捕監禁致死と強要の罪で起訴=の交際相手。起訴状によると、2021年9月10~25日、彩被告と共謀し、彩被告の自宅で真愛ちゃんを椅子の上に置いた鍋の中に長時間立たせて指を口に押し込むといった暴行を加え、嘔吐(おうと)するよう要求するなど、繰り返し強要。同25日、真愛ちゃんの全身を布団で巻き付けて押し入れに約1時間半放置した結果、翌22年1月12日に低酸素脳症で死亡させたなどとされる。

 真愛ちゃんをめぐっては、19年3月以降、虐待を疑う通告がたびたび市に寄せられていた。事件発覚後、有識者会議は市の虐待リスクの評価の甘さや関係機関との連携不足を指摘。再発防止策として、児童福祉司1人あたりの担当件数に上限を設けることなどを市に求めた。(上山崎雅泰、小沢邦男)

事件の経緯

 <2018年12月ごろ>

 西田被告一家が広島市から岡山市へ転居

 <2019年3月>

 岡山市へ「母親の養育が心配」との通報

 <4月>

 市の児相に「男から女児へ暴力か」との通告

 <6月>

 真愛ちゃんが迷子に。岡山県警が保護

 <7月>

 児相が西田被告を「軽度の育児放棄」と判定

 <2020年9月>

 真愛ちゃんを目隠し、全裸で墓地に立たせる

 児相が一時保護。2週間後に解除

 <2021年1月>

 児相が船橋被告と電話。保護解除後、唯一の接触に

 <8月>

 児相が家庭訪問。真愛ちゃんと会えず

 <9月10~25日>

 鍋の中などに立たせるといった虐待

 <16日>

 西田容疑者と真愛ちゃんが園に

 <25日>

 布団を巻き付ける虐待

 <2022年1月12日>

 真愛ちゃんが低酸素脳症で死亡

 <2月9日>

 強要容疑で2人逮捕

 <3月2日>

 逮捕監禁致死容疑で再逮捕

 <4月15日>

 強要容疑で追送検

 <2023年10月11日>

 船橋被告の初公判

 (岡山県警や市児相への取材、起訴状などによる)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment