大野宏
環太平洋大(IPU、岡山市東区)とサッカー元日本代表FW岡崎慎司選手(37)が、包括連携協定を結んだ。今後、相互の専門性をいかして高度なスポーツ科学人材を育成し、海外への進出を後押しする。
岡崎選手は兵庫・滝川二高から2005年にJ1清水に入り、11年からはドイツのシュツットガルトとマインツでプレー。15年に移籍したレスター(英)でクラブ初のプレミアリーグ制覇に貢献した。19年からはスペインのクラブ、昨季はベルギー1部のシントトロイデンに所属した。日本代表では119試合で50得点、ワールドカップに3度出場している。
一方でサッカーを通して日本や海外で学んだことを伝え、世界で通用する人材を育てたいとして、14年にドイツでアマチュアクラブ「FCバサラマインツ」を創設。FCバサラマインツが今春、IPUの学校法人が運営する通信制高校の三宮校(兵庫)と連携してサッカーコースを新設した縁が、IPUと岡崎選手の連携協定につながった。
5月31日に岡山市東区のIPUで調印式に臨んだ岡崎選手は「欧州に行って自分の可能性や価値が高まった経験をどう伝えていくかずっと考えてきた」とあいさつ。「欧州のトップクラブでもあるかどうかの施設や機器を、どうやっていかしていくか。現場のリアルを知っている自分が力になり、大学で成長して欧州へ行く新しい道をつくりたい」と話した。
IPUの大橋節子学長は「次の世代を世界へ送り出したいという思いは私たちと共通し、心強い」と語った。
岡崎選手の来季の去就は未定だが、欧州で現役を続ける意志は強く、学生に直接関われる期間は短い。兵庫県で運営するアマチュアクラブのコーチらを通じて、同選手の持つノウハウを伝えていくという。(大野宏)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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