前線や低気圧の影響で山形県や新潟県などでは3日から記録的な大雨に見舞われ、4日夜時点で、岩手県と山形県で計2人の安否がわからないままとなっている。4日は石川県で大雨が降り続き、県南部を流れる梯川(かけはしがわ)が氾濫(はんらん)した。
岩手県によると、雨がやんだ3日夕に様子を確認しようと外出した一戸町宇別の男性(78)が行方不明という。4日午後3時時点の山形県のまとめでは、飯豊(いいで)町で行方不明者が1人いるとしている。
新潟県村上市小岩内では住宅4軒が土砂崩れに巻き込まれ、80代男性が足の骨が折れるけがをした。同市では荒川地区全域が浸水。陸上自衛隊員らがボートなどで家屋から住民を救助した。
国土交通省によると4日午後1時時点で青森、秋田、山形、石川、福井の5県の計17河川で氾濫を確認。青森、岩手、福島、新潟の4県で計11件の土砂災害が発生した。
総務省消防庁によると、青森、山形、福島、新潟、石川、福井の6県で、約7万世帯約17万4千人に緊急安全確保、約15万3千世帯約36万6千人に避難指示が出た。
気象庁は山形県の6市町に加え、4日朝までに新潟県の関川村、村上市、胎内市に大雨特別警報(土砂災害、浸水害)を発表したが、昼前までに大雨警報に切り替えた。4日は石川県などで1時間に100ミリ以上の猛烈な雨を観測。福井県の嶺北では線状降水帯が確認された。
前線は5日には日本の南に南下する見込み。東日本から西日本にかけて大気の状態が不安定になり、北陸などでは5日朝にかけて激しい雨となる所がある。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル