ぶっ飛んでます、宮城県岩沼市選挙管理委員会の投票率向上作戦。公式ゆるキャラの「岩沼係長」がフル稼働し、投票者には抽選で係長グッズをプレゼント。市役所内に設けた参院選の期日前投票所には“ご本人”の大型パネルまでお目見え。もしかして、インスタ映え狙ってる?
ポスターには「令和元年限定キャンペーン」のコピー。7月参院選、10月県議選、12月の市議選と重なることから「12年に1回の選挙Year記念」とうたった。投票所入場券にプレゼント応募券をつけ、3回とも投票所で応募箱に入れれば、抽選で500人にグッズを贈る。
岩沼係長は3年前にデビューした自称「地味で実直な」ゆるキャラ。じんわり人気が出ているらしい。
近年、各地の選挙では、投票用紙や投票風景をスマートフォンなどで撮影してSNSにアップする人が増え、問題になっているという。岩沼市はこれも逆手にとった。
市役所6階の期日前投票所。投票箱がある内側は撮影NGとした上で、出口に岩沼係長のパネルを設置。スマホの自撮り棒まで貸し出し、「#岩沼どうした?」などとハッシュタグつきで投稿して、と呼びかけている。
それもこれも、10~20代の投票率が落ち込んでいることへの危機感から。「よっぽど変わったことをやらないと、若者に関心を持たれない」と考えた選管事務局が、次々と奇策をひねりだした。岩沼係長を「異動」させ投票事務をやってもらうことも検討したが、着ぐるみの手ではパソコン入力ができないことが判明し、断念した――という。(石橋英昭)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル