和歌山市の選挙演説会場で岸田文雄首相の近くに爆発物が投げ込まれた事件で、和歌山県警は31日にも、威力業務妨害などの疑いで逮捕した木村隆二容疑者(24)を岸田首相らへの殺人未遂容疑や爆発物取締罰則違反容疑などで追送検する方針を固めた。爆発物の鑑定の結果、殺傷能力が確認されたという。捜査関係者への取材でわかった。
事件は衆院補選中の4月15日に起き、木村容疑者は現行犯逮捕後に黙秘した。5月22日からは大阪拘置所に身柄を移されており、精神状態を調べるため9月1日まで鑑定留置される予定。和歌山地検は鑑定結果を踏まえ、適用する罪名や起訴するかどうかを判断する。
木村容疑者は事件当時、金属製の筒のような物2本を所持。うち1本を約10メートル先の岸田首相の方に投げた疑いがあり、もう1本は爆発せずに現場に残った。現場では爆発地点から約40メートル先で筒のような物が見つかり、さらに約20メートル先の倉庫にはふたとみられる金属片がめり込んでいた。聴衆の男性ら2人がけがをした。
捜査関係者によると、県警などは、爆発物の金属片の飛散状況や爆発しなかったもう1本の構造などをもとに爆発物の再現実験を実施した。鑑定の結果、2本はいずれも筒の中に火薬を入れ、両側をふたで密閉して着火すると内部の圧力が強まって爆発する「パイプ爆弾」の構造で、殺傷能力が認められたという。
県警はこの結果や状況から…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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