梅雨前線の活動が活発化している影響で7日早朝、島根県と鳥取県を中心に「線状降水帯」による1時間雨量80ミリ以上の猛烈な雨が降った。7日午前7時までに松江市と島根県出雲市、安来市では観測史上最多の3時間降水量も記録した。
気象庁は7日早朝から、島根県東部、鳥取県中部と西部に、線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いているとして、「顕著な大雨に関する情報」も発表した。
松江市付近では7日午前5時40分までの1時間に約100ミリの大雨が降ったとみられ、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表した。松江地方気象台によると、出雲市の斐川で7日午前4時45分までの1時間で観測史上最大となる75ミリの激しい雨を観測。松江市では7日午前7時50分までの24時間で115・5ミリの雨を観測した。松江市は午前6時50分、意宇川の氾濫(はんらん)の恐れがあるとして、避難情報のうち最も高い警戒レベル5の「緊急安全確保」を八雲町日吉の757世帯1824人に出した。
島根県によると、午前8時現在で松江市、出雲市、安来市、雲南市の4市の計約13万世帯、約30万人に避難指示が出された。鳥取県でも、午前9時現在で江府町、三朝町の2町の計約1300世帯、約3400人に避難指示が出された。
交通機関にも影響が出た。JR西日本米子支社によると、山陰線の米子(鳥取県米子市)―益田(島根県益田市)間、伯備線の米子―上石見(鳥取県日南町)間、木次線の宍道(松江市)―備後落合(広島県庄原市)間で始発から運転を見合わせている。
一畑電車は全線での雨量が運転規制値に達し、大寺(出雲市東林木町)―美談(みだみ)(同市美談町)間の河川の氾濫(はんらん)で線路が冠水したため、全線で始発から運転を見合わせている。
梅雨前線はこの後も日本付近に停滞する見込みで、日本海側では少なくとも8日までは、「滝のように降る」とされる1時間50ミリ以上の非常に激しい雨が降って、大雨となるところがある見込み。
8日午前6時までの24時間雨量の予想は多いところで、山陰と長崎県150ミリ▽山口県120ミリ▽山陽と近畿北部・中部、福井県100ミリ▽石川県90ミリなど。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル