25日午後3時半ごろ、長崎県諫早市高来町の景勝地「轟峡(とどろききょう)」付近で、「家族が埋まっている」と119番通報があった。県警諫早署員などが駆けつけると、近くの崖が崩れており、家族3人が巻き込まれて全員救助されたが、40代の母親と8歳の娘の計2人は搬送先の病院で死亡が確認された。10代の娘はけがをしたが、意識はあるという。
諫早署や消防によると、長崎市の家族5人が観光目的で訪れ、父親と息子1人を除く3人が巻き込まれ、父親が通報した。
現場は、佐賀県境に近い多良山系中腹。車道沿いの飲食店脇から約30メートル下の谷へと下りる遊歩道の一帯で、崩落は幅約20メートル、高さ約10メートルにわたった。捜索に加わった消防団の男性によると、3人は崩落した遊歩道の入り口から約30メートル下の谷底付近で見つかった。この場所は諫早市が管理しており、立ち入り規制はしていなかったという。
気象庁によると、諫早市は7月の降雨量が25日夕までに931・5ミリに達し、平年の倍以上を記録。24日未明には1時間に50・5ミリの非常に激しい雨が降り、地盤が緩んでいた可能性があるという。
近くの飲食店「青雲荘」では、店の下の土砂が崩れ、鉄骨がむき出しになった。同店で働いていた男性(49)は「大きな音とともに土煙があがり、竜巻かと思った。店から外を見ると崖が崩れ、木や電柱が倒れていた。一瞬の出来事だった」と話した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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