鈴木裕
職員が子どもや孫を連れて職場で働く「ワークwithチャイルド」(愛称・ワチャ)を、愛知県豊明市が5月から本格導入する。3月からの試行を踏まえ、子育てに温かい地域づくりに向けた多様な働き方のモデルとして本腰を入れる。
ワチャは「緊急一時的な措置として、子どもを職場に帯同することが最良であること」が条件。保育園や幼稚園、児童クラブ、学童保育、祖父母、在宅の配偶者など普段の預け先が、振り替え休日や急病などで対応できず、職員側が短時間でも職場で仕事をしなければならないケースを想定する。
0歳~小学3年生が対象で、職場内かサテライトオフィスで職員自身が世話をする。
試行期間中、男性10人、女性13人の計23人が、のべ33人の子どもと出勤した。アンケートでは、利用した職員の7割が「また利用してもよい」、職場側の同じく7割が「受け入れ可能」と答えた。
ただ、利用できる職員は、市役所庁舎と図書館に勤務する正規とパートが対象で、子どもを帯同しての仕事が難しい保育園や学校給食センター、清掃事務所の職員は利用できない。
小浮正典市長は「全職員を対象にできるよう、将来的には保育園の一時保育の枠を広げていきたい」と話す。民間事業所も子連れ出勤ができるよう施設改修の補助金なども検討していきたいという。(鈴木裕)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル