16日に告示される大阪府吹田市議選のポスター掲示場で今回、大きな変更があった。ポスターを貼る位置が、これまでの立候補の届け出順から、不規則な並びになったのだ。市選挙管理委員会によると、吹田市議選では初めての取り組みといい、前回の市議選であったある「出来事」がきっかけになったという。
市選管によると、それは前回の市議選の告示日に起きた。午前8時半から立候補の受け付けが始まったが、少し時間を置いてから同じ政党の5人が立候補を届け出た。それまでに39人が立候補を届け出ていて1~39の届け出順が決まっていたことから、この5人の届け出順は40~44の連番になったという。
ポスター掲示場に貼る位置は届け出順だったため、5人のポスターは最後に一緒に並んで貼られた。
このうちの1人は「私たちの政党に投票したい有権者らにとって、その政党の候補者のポスターが並んでいるほうがわかりやすいと思った」と振り返る。
市選管によると、ポスター掲示場を見た市民らから「特定の政党の候補者のポスターだけがなぜ並んでいるのか」との声が約10件寄せられたという。
そこで市選管は「公平性を保つため」として、今回の市議選で初めて貼る位置を不規則にすると決定。届け出順の番号をどの位置にするかを事前に決め、前回は「1」だった位置が「13」に、「2」だった位置が「59」になった。
ただ、課題もある。ポスターを貼る位置となる届け出の番号が不規則に並ぶため、貼り間違える可能性もある。市選管の担当者は「掲示場の変更は2月の立候補予定者説明会で説明しており、告示日にも注意を呼びかけたい」と話す。(瀬戸口和秀)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル