大阪府千早赤阪村の景観スポット「下赤阪の棚田」を約3千基の灯籠で照らす「棚田夢灯(あか)りART FESTIVAL2019」が、今年も行われた。資金面で開催が危ぶまれた時期もあったが、危機を乗り越えたイベントに多くの人が訪れ、幻想的なライトアップをフィナーレの打ち上げ花火まで楽しんだ。
農林水産省の「日本の棚田百選」に選ばれた平成11年以来、地元住民らでつくる「下赤阪棚田の会」が保全活動を進め、「夢灯り」は21年に魅力発信の一環として開始。今回から予算を含めた運営については村を頼らず、民間有志だけで担う形となった。
足りない資金は今夏からのクラウドファンディングで補ったが、一時は寄付額が伸び悩む“危機”も。それでも存続への熱意を訴え続けた結果、目標額の100万円を達成し、開催を実現させた。
イベント当日の9日は、点灯前からアーティスト約10組が、棚田をステージにコンサート。棚田を縁取るように配置された灯籠が灯され始め、斜面が柔らかな光で飾られる中、バイオリンやピアノの音色が幽玄な風情を醸し出した。
年に数回は景色を楽しみに訪れるという富田林市の主婦、美崎幸子さん(51)は「いつもと違う幻想的な風景。足を運んだかいがありました」。イベント実行委メンバーの田中力哉さん(36)は、開催までの苦労を振り返りつつ「これからも続けなければという『使命感』を感じています」と力を込めた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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