幕末の八王子での旅の様子は?「トロイ」発掘シュリーマンの日記翻訳

 「トロイ遺跡」の発掘で知られるドイツ考古学者ハインリッヒ・シュリーマン(1822~90)が、幕末の八王子を訪問した際につけた日記を、東京都八王子市在住の大学教授が翻訳した。住民たちと交流した時の様子や当時の建築物などについて触れられ、かつての町の様子が垣間見える内容となっている。

 翻訳をしたのは、創価大学文学部の伊藤貴雄教授(49)。ギリシャの「在アテネ米国古典学研究所」(ASCSA)に保存されていた八王子訪問時の日記について、翻訳の許可を得た。日記は鉛筆やペンを使ってフランス語で書かれており、フランス語が母語の学生の力も借りて、伊藤さんが昨夏、訳したという。

 日記によると、シュリーマンは1865(慶応元)年6月に来日、1カ月ほど日本に滞在した。6人の英国人とともに、馬で横浜を出発したのは同月18日。町田に一泊して八王子には19日午後に着き、夕方まで4時間ほど滞在した。梅雨の時期で雨が降り、みのを買って身につけたが、びしょぬれになったという。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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