北村有樹子
平安時代の貴族の遊びを伝える新春恒例の「蹴鞠(けまり)初(はじ)め」が4日、世界遺産の下鴨神社(京都市左京区)で奉納された。コロナ禍で昨年は中止になったため、開催は2年ぶり。袴(はかま)や烏帽子(えぼし)姿で鞠を優雅に蹴り上げる様子に、参拝客から拍手が上がっていた。
蹴鞠(しゅうきく)保存会が毎年この日に奉納してきた。保存会のメンバーは境内に青竹を立てて区切った「鞠庭」で披露。8人で輪になり、「アリ」「ヤア」「オウ」という独特のかけ声とともに、鹿革製の直径約20センチの鞠を右足で空高く蹴り上げた。
保存会の上田恒弘理事長(75)は「新型コロナで稽古は先月に再開したばかりでけがが心配だったが、楽しく、無事奉納できて感謝している」と話した。(北村有樹子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル