平成31年・令和元年 国内10大ニュース(産経新聞)

【1】天皇陛下ご即位 令和に改元

 皇室典範特例法に基づき、4月30日をもって上皇さまが譲位され、翌5月1日に天皇陛下が即位された。譲位による皇位継承は、江戸時代の光格天皇以来202年ぶりで、憲政史上初めて。これに伴い、30年余り続いた「平成」は幕を閉じ、同日「令和」に改元された。新元号は日本最古の歌集「万葉集」を出典とした。

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【2】京都アニメーション放火殺人

 「涼宮ハルヒの憂鬱」などで知られるアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオ(京都市伏見区)で7月18日午前10時半ごろ、青葉真司容疑者(41)=京都府警が殺人などの容疑で逮捕状取得=がガソリンをまいて火をつけ、建物内にいた70人のうち36人が死亡、33人が負傷した。青葉容疑者も事件で重いやけどを負い、逮捕には至っていない。

【3】ラグビーW杯 日本8強

 9月20日から44日間にわたり、日本で初めて開催されたラグビーのワールドカップで、日本代表は強豪アイルランドに逆転勝利するなど4連勝で1次リーグを突破。初の8強に進出し、日本列島を熱狂させた。スローガンの「ONE TEAM」は令和元年の新語・流行語大賞にも選ばれた。優勝は3大会ぶり3回目の南アフリカだった。

【4】消費税 10%に引き上げ

 消費税率が10月1日に8%から10%へと引き上げられ、同時に、低所得者の負担を和らげるため酒類を除く飲食料品などの税率を8%に据え置く「軽減税率制度」も導入された。過去の増税時に経済を落ち込ませた反省から、政府は6兆円を超える景気対策も実施。目玉政策のキャッシュレス決済に伴うポイント還元も始まった。

【5】台風相次ぎ甚大被害

 9~10月、東日本を相次いで台風が襲った。千葉県などで強風被害が出た台風15号を皮切りに、東日本を縦断した19号では各地で河川の氾濫や土砂崩れが発生。その後に日本近くを通過した21号も大雨を降らせた。死者・行方不明者は合わせて100人超。車で避難中に冠水、水没して亡くなる「車中死」なども問題となった。

【6】吉野彰さんにノーベル化学賞

 スウェーデン王立科学アカデミーは10月9日、旭化成名誉フェローの吉野彰さん(71)に今年のノーベル化学賞を授与すると発表した。リチウムイオン電池の開発で携帯型の電子機器を普及させ、地球環境問題にも貢献した功績がたたえられた。日本人のノーベル賞受賞は2年連続で、企業人では田中耕一さん以来となった。

【7】女子ゴルフ 渋野日向子が全英V

 8月に開催された女子ゴルフのメジャー今季最終戦「AIG全英女子オープン」で、渋野日向子(ひなこ)(20)が最終日最終18番で劇的バーディーを奪い、男女を通じて42年ぶりに日本選手2人目のメジャータイトルに輝いた。人懐っこい笑顔は「シブコスマイル」と呼ばれて人気を集め、プレーの合間に食べるおやつも注目された。

【8】改正児童虐待防止法が成立

 札幌市や鹿児島県出水市などで親やその交際相手から暴行を受け、幼い子供が死亡する虐待事件が相次ぎ、児童相談所や警察の連携ミスも次々に露呈した。親の体罰を禁じた改正児童虐待防止法が6月に成立、来年4月に施行される。法改正の契機となった東京都目黒区の女児虐待死事件では、父親の懲役13年の判決が確定した。

【9】大リーグ イチロー引退

 米大リーグ、マリナーズのイチロー(45)が3月21日、東京ドームで行われたアスレチックスとの開幕2戦目をもって日本で9年、メジャーで19年着続けたユニホームを脱いだ。日米通算安打数を示すイチ・メーターは「4367」で止まった。引退会見では「後悔はない」「草野球を極める」などイチロー節全開で締めくくった。

【10】関西電力幹部に多額金品

 関西電力の役員ら20人が原発が立地する福井県高浜町の元助役(故人)から多額の金品を受領していたことが9月、明らかになった。現金のほか、小判、スーツ仕立券など総額3億2000万円相当に上り、不透明な「原発マネー」の存在が浮き彫りになった。10月、八木誠会長(69)らが辞任し、第三者委員会が調査を進めている。

【番外編】

 ◆IR汚職、秋元衆院議員を逮捕

 日本でのカジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業への参入を目指していた中国企業「500ドットコム」側から、現金300万円や約70万円相当の利益供与を受けたとして、IR担当の内閣府副大臣だった衆院議員、秋元司容疑者(48)=東京15区=が12月25日、収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕された。

 ◆首里城 正殿など主要部分全焼

 10月31日未明、那覇市の世界文化遺産、首里城跡に建つ首里城から出火し、正殿など主要部分が全焼した。文化財約400点も焼失した。火災後1カ月で国内外から10億円を超える寄付金が集まり、政府は12月11日の関係閣僚会議で再建の基本方針を決めた。沖縄県は本土復帰50年の令和4年までに再建計画をまとめたい考えだ。

 ◆競泳・池江璃花子が白血病公表

 東京五輪の競泳で金メダル候補だった池江璃花子(18)が2月12日、自身のツイッターで白血病であることを公表した。オーストラリア合宿から体調不良で緊急帰国し、検査を受けて判明。厳しい治療が続いているが、12月に退院し、「2024年のパリ五輪出場、メダル獲得という目標で頑張っていきたい」と復帰に意欲を示した。

 ◆はやぶさ2、小惑星着地に成功

 探査機「はやぶさ2」が2月22日、小惑星「リュウグウ」への着地に成功した。7月には人工的に作ったクレーターの近くに2回目の着地に成功し、いずれも砂を採取できたとみられる。来年末の地球帰還を目指して飛行を続けており、砂に含まれる有機物などを調べることで生命の起源に迫る成果が期待されている。

 ◆仁徳天皇陵など 世界遺産登録

 アゼルバイジャン・バクーで7月6日に開かれた国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は、世界最大級の墳墓「仁徳天皇陵古墳」(大山古墳)を含む「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府)の世界文化遺産登録を決定。国内の世界遺産は23件目で、天皇や皇族の墓として宮内庁が管理する陵墓の登録は初めてとなった。

 ※肩書と年齢は当時

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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