日本有数の観光都市として人気の札幌市だが、市民の「幸福度」は案外低い。日本総合研究所がまとめる幸福度ランキング(2022年版)によれば、総合順位は20政令指定市のなかで19位だ。もし冬季五輪・パラリンピックの招致が実現すれば、市民に「幸福」は訪れるのだろうか――。
「幸福度」を分野別でみると、雇用分野の悪さが目立つ。若者の高い失業率(19位)や正規雇用者の比率の低さ(16位)が響いている。国際分野は19位。外国人住民数は人口千人あたり7・1人と20市で最も少ない。教育に直結する学校分野も16位。不登校児童生徒率は2・57%と高く、19位だ。大学進学率も59・9%(15位)にとどまる。
他方、充実ぶりが目立つのがハード面だ。道路整備率は1位、体育・スポーツ施設数は3位、都市公園面積も5位だった。「ソフト重視」が求められる令和の時代なのに、「ハード重視」の昭和の発想から脱却できていない姿が浮き彫りになっている。
前回五輪で生まれた都市イン…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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