【動画】よみがえった「幻のピアノ」 澄み切った音色、修復に生徒ら奔走の中学で演奏会=遠藤和希撮影
ショパンも愛した100年前の「幻のピアノ」はいったいどんな音色を奏でてくれるのか。中学校の階段下で眠ったままになっていたピアノが修復され、かつての音色がよみがえった。「復活」プロジェクトのための資金集めやPRに走ったのは、この中学校の生徒たちだった。
文化祭が開かれた2日、長野県須坂市立東(あずま)中学校の体育館に、プレイエル社製ピアノの澄み切った、純粋な音色が響き渡った。19世紀初めにフランスで創業した名門メーカー、プレイエルのピアノはショパンが愛用したとされ、希少性から「幻のピアノ」とも呼ばれる。
演奏したのは、ショパン国際ピアノコンクールで4位に入賞した長野市出身のピアニスト山本貴志さん(39)。ノクターン第2番や「英雄ポロネーズ」などショパンの6曲を披露した。
「透明な優しい音色だった。ささいなタッチの違いでその音の変化が反映される。一方、ちょっとでも気を抜くとそれを教えてくれる厳しさもある」と演奏を終えた山本さんは振り返った。「この透明感は時を経ても変えられないもの」
階段下に放置されていたピアノ
同校によると、ピアノは地元…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル