自動車教習所の学科教習をオンラインで学べる動きが広がっている。コロナ禍の中、警察庁が昨年末に方法を示すと、今年10月までに全国の指定教習所の約1割が導入。教習生にとって利便性が高いこともあり、今後も増える見通しだ。見え始めた課題への対応も徐々に進んでいる。
夜間に自宅で集中 「予定合わせやすい」
東京都日野市の指定教習所「飛鳥ドライビングカレッジ日野」に通っていた大学生の前所佳奈さん(19)=同八王子市=は、オンラインの学科教習を受けた。
自宅から教習所までは片道1時間ほど。実技のために教習所に赴く必要はあるが、「感染リスクを抑えられるし、自分の予定に合わせやすかった」。夜間に自宅で受けることが多く、集中して受講できたという。
同校では7月以降、対面式かオンライン式を選べるようになった。大半がオンライン式を選択し、11月19日時点の登録者数は講習生全体の約3分の2に当たる約600人という。
オンライン化が進んだ背景には、コロナ禍とデジタル技術の発達がある。
警察庁は昨年12月、都道府県警向けに出した通達で、学科教習をオンラインで実施する際の二つの方式を示した。一つは事前収録した教習をいつでも受講できる「録画形式」、もう一つがリアルタイムで受講する「ライブ配信形式」だ。
4月末の時点でオンライン教習を導入した教習所は27カ所だったが、10月末には5・2倍の141カ所に増えた。このうち録画形式を使う教習所は89、ライブ配信形式は68あり、16教習所は両方を導入している。
通信環境さえ整っていれば、教習生は密を避けてどこでも受講できる。録画形式であれば、教習所によっては24時間いつでも受講できるようになった。
一方で、不適切な受講のチェックや、教育水準の維持を心配する声もある。
全日本指定自動車教習所協会…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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